<冷え症の治療>
寒さも本格的になってきました。
冷え性には、ツライ季節ですね。
今回は、冷えに効果のある漢方薬を紹介したいと思います。
冷え症には、大きく分けて、下記のように3タイプあります。
①全身型(全身が冷えるタイプ)
新陳代謝の低下により、低体温傾向となり、全身が冷えます。
治療:附子や乾姜 を含む方剤が候補になります。
例)真武湯、人参湯、八味地黄丸、苓姜朮甘湯など
(冷えの部位により方剤を考えます)
②上熱下寒型(下半身は冷えるが、上半身は暑い/火照ってるタイプ)
いわゆる冷えというよりも、自律神経失調・ストレスなどで気逆(気が逆流)の状態になっているタイプです。
治療:桂枝/甘草、竜骨/牡蛎、黄連、柴胡 を含む方剤が候補になります。
例)柴胡剤(柴胡加竜骨牡蛎湯、柴胡桂枝乾姜湯)、桂枝加竜骨牡蛎湯など
③末梢型(手足のみ冷えるタイプ)
手足の末梢の循環障害(漢方的に言うと、お血の状態)
治療:駆瘀血剤(くおけつざい) 桃仁、牡丹皮、当帰、川きゅうなどを含む方剤が候補になります。
例)桂枝茯苓丸、当帰芍薬散、当帰四逆加呉茱萸生姜湯
当てはまるタイプがありましたか?
実際には、様々なタイプがオーバーラップしている例も多いです。
冷え性の治療は、内服も一つの方法ですが、生活習慣の改善も同時に大切です。
冷え性にお困りの方は、一度ご相談ください。