予防接種を受ける方へお願い
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予防接種は予約制になっています。
あらかじめ当院にお電話(TEL:092-692-1822)をいただき、予防接種のご希望日時をお伝えください。
インフルエンザについては、シーズンになりましたらインターネット予約も可能です。ワクチン入荷状況により予約枠を設定いたします。
- インフルエンザを除くワクチンは、準備のため数日~7日前までの予約が必要になります。
当日ご持参いただくもの
予防接種とは?
ワクチンを体内に注入することにより、ウイルスや細菌に対する抗体をつくらせ、感染症にかかりにくくするほか、重症化を防ぎます。まれに発熱や発しんなどの副反応がみられますが、実際に感染症にかかるよりも症状が軽いことや、ご家族やご友人など周りにうつす可能性(二次感染)を減らすことにもつながる、という利点があります。
予防接種には、「定期接種(公費)」と「任意接種(自費)」があり、当クリニックでは以下の予防接種を行っています。
定期接種
公費対象者が決まっています、下記の【対象の方】をご確認ください。
インフルエンザ
【対象の方】
- 65歳以上の方
- 60~64歳で、心臓、腎臓もしくは呼吸器の機能に障害があり、身の周りの生活を極度に制限される方
- 60~64歳で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方
成人用肺炎球菌
【対象の方】
接種年度に、65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳の誕生日を迎える方
60歳から65歳未満の方で、心臓、腎臓、呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される程度の障害やヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害がある方
任意接種
希望される方が各自で受ける予防接種で、費用はすべて自己負担になります。
| 項目 |
料金(税込) |
| 肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス) |
8,500円 |
| 肺炎球菌ワクチン(キャップバックス) |
14,000円 |
| 水痘ワクチン(ビケン) |
8,000円 |
| 帯状疱疹ワクチン(シングリックス) |
22,000円 |
| RSウイルス(アレックスビー)60歳以上 |
25,000円 |
| 麻疹・風疹(MR) |
10,000円 |
| 麻疹 |
6,500円 |
| 風疹 |
6,500円 |
| おたふくかぜ(ムンプス) |
6,500円 |
| B型肝炎 |
5,000円 |
| インフルエンザ(*毎年料金変更あり) |
3,800円 |
予診票ダウンロード
接種希望の方は下記の予診票をクリックしてPDFをダウンロードいただき、事前にご記入いただけると幸いです。スムーズに接種が受けられます。
インフルエンザワクチン
インフルエンザウイルスによって引き起こされる急性の呼吸器感染症は、毎年冬(通常12月末から翌年の3月ごろ)を中心に流行します。ウイルスに感染してから1~3日後に、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感などの症状が現れます。特に高齢者や、呼吸器、心臓、腎臓に慢性疾患を持つ患者、糖尿病、免疫機能が低下している患者では、基礎疾患の悪化とともに、呼吸器に二次的な細菌感染症を引き起こしやすくなり、入院や死亡の危険が増加します。インフルエンザワクチンの接種は、ウイルスの発症防止、特に重症化防止に有効とされています。流行期に入る2週間前の接種が望ましいため、12月中旬までの接種終了をお勧めします。ワクチンの有効期間は、5~6か月程度です。インフルエンザワクチンと新型コロナワクチンの同時接種は可能です。
ワクチンの接種回数
- 13歳以上:1回接種
- 13歳未満:2回接種が必要です。
2回目の接種間隔は、2~4週間です。(3~4週間あけた方がより高い効果が期待できます)
肺炎球菌ワクチン
肺炎球菌は、肺炎・中耳炎・副鼻腔炎・髄膜炎などを引き起こす病原性の高い細菌です。特に肺炎については、成人肺炎の25%~40%を占め、原因となる細菌の中で最も多い菌です。小児では無症状で保菌していることが多く(高齢者では約5%)、鼻や喉の奥に常在しています。肺炎球菌に感染した患者や保菌者からのくしゃみや咳よって飛び散るしぶきを吸い込むことで、周囲の人に感染が広がります(飛沫感染)。健康な人では無症状であることが多いですが、次のような免疫力の低い人に感染すると、重症化することがあります。
肺炎球菌感染で重症化リスクの高い方(接種対象者)
- 65歳以上の高齢者
- 基礎疾患のある方(心疾患、呼吸器の慢性疾患、腎不全、肝機能障害、糖尿病、ステロイドや免疫抑制剤使用中)
- 脾臓を摘出された方
- 喫煙者
肺炎球菌ワクチンの種類
キャップバックス(21価肺炎球菌結合型ワクチン;PCV21)
肺炎球菌には93種類の血清型があります。キャップバックスは、21種類の肺炎球菌血清型に効果があるワクチンで、以下の3つの特徴があります。ただ、まだ任意接種です。
*2026年4月以降に制度変更が検討されており、65歳の定期接種で使用される肺炎球菌ワクチンが見直される予定です。
■原則1回で、長期の免疫が期待できる
結合型ワクチンのため、体内に免疫の記憶がつくられ、原則1回の接種で長期にわたる予防効果が期待できます。
■原因菌のカバー率が高い(約80%)
成人で重症化しやすい血清型を幅広くカバーし、従来ワクチン(ニューモバックス:約50%)より対応できる範囲が広がっています。
■接種スケジュールがシンプル
複数ワクチンの組み合わせが必要なケースでも、1本で広くカバーでき、接種の負担軽減につながります。
ニューモバックスNP(23価肺炎球菌ワクチン;PPSV23)
肺炎球菌には93種類の血清型がありますが、ニューモバックスNPは、23種類の肺炎球菌血清型に効果があるワクチンで、重症肺炎球菌感染症を約40%予防する効果があります。ただし、効果は5年間しか持続しないため、5年以上の間隔で再接種が推奨されます。65歳以上の方が初回接種を行う場合、定期接種として公費助成を受けることができます。(詳しくは「定期予防接種:成人用肺炎球菌」をご参照ください)。
実際の肺炎球菌ワクチン接種について
■まだ一度も肺炎球菌ワクチンを打っていない方
まずは公費助成が受けられる「定期接種 ニューモバックス(PPSV23)」をベースに検討します。より高い予防効果を希望される場合は、キャップバックス(PCV21)の単独接種や組み合わせも可能です。
■過去に「ニューモバックス(PPSV23)」あるいは「プレベナー」を打った方
前回の接種から1年以上空けて、キャップバックス(PCV21)を打つことで免疫をより強固にできます。
帯状疱疹ワクチン
帯状疱疹は、基本的には他人からうつって発症する病気ではありません。もともと体内に潜んでいる水痘(水ぼうそう)ウイルスが、加齢やストレス、疲労などをきっかけに再活性化して発症します。特に、頭や顔面など首から上にできる帯状疱疹は、失明・難聴、顔面麻痺といった重篤な症状を引き起こす可能性があります。また、最も頻度の高い後遺症として、帯状疱疹後神経痛(PHN)があり、皮疹が治ったあとも皮膚のズキズキ感や刺すような痛みが残り、日常生活への影響が懸念されます。50歳以上で帯状疱疹になった方は、帯状疱疹後神経痛(PHN)に移行しやすく、加齢とともに移行率は高まるため、ご高齢の方ほど注意が必要です。さまざまな治療法がありますが、何よりも帯状疱疹にかからないことが最善です。50歳以上の方は、帯状疱疹を予防するためのワクチン接種が可能です。帯状疱疹ワクチンには、次の2種類のワクチンありますので、投与について迷っている方はご相談ください。
接種対象者
50歳以上のすべての方
- ビケン:単回接種のみ
- シングリックス:2回接種(1回目接種から2か月後)
| |
弱毒性水痘ワクチン ビケン® |
組換えサブユニットワクチン シングリックス® |
| ワクチン種類 |
生ワクチン |
不活化ワクチン |
| 発症予防効果 |
51.3% |
50歳以上:97.2%
70歳以上:91.3~97.9%
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帯状疱疹後 神経痛の予防効果 |
66.5% |
88.80% |
| 効果の持続期間 |
8年~10年で効果消失 (6年後で32.6%の有効率) |
9年以上 (8年後で84%の有効率) |
| 副反応 |
局所反応
発熱
水痘様発疹(1~3%)
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局所反応
筋肉痛(40%)
全身倦怠感(39%)
頭痛(33%)
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| 接種できない方 |
- 妊娠している方
- 免疫力を抑える治療をしている方
(化学療法、ステロイド)
- 一部の抗生剤にアレルギーがある方
(カナマイシン、エリスロマイシン)
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- アナフィラキシーのある方
- 明らかな発熱(37.5℃以上)や急性疾患のある方
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| 対象者 |
50歳以上 |
| 費用 |
1回 8,000円(税込) |
22,000円×2回 合計 44,000円(税込) |
糟屋郡定期予防接種 自己負担額 ※宇美、志免,須恵、粕屋町 |
1回 4,900円(税込) |
12,000円×2回 合計 24,000円(税込) |
RSウイルスワクチン
RSウイルスは、すべての年齢層で風邪や気管支炎、肺炎を引き起こす代表的な呼吸器ウイルスです。2歳までにほぼすべての子どもが感染するとされていますが、その後も生涯にわたって何度も感染と発症を繰り返します。そのため、乳幼児だけでなく、成人、特に高齢者にも影響をおよぼす可能性が指摘されています。感染経路は飛沫および接触感染です。流行時期は、夏から増加し、秋にピークを迎えるとされていました。しかし2021年以降(新型コロナウイルス流行後)は、春から初夏にかけて増加し、夏にピークを迎えることもあり、ウイルス自体は一年中確認されるようになっています。若年成人では鼻づまりや刺激性の咳が中心ですが、高齢者では咳が主症状となり、軽度の風邪から重度の呼吸困難まで症状はさまざまです。特に、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、心疾患、糖尿病、慢性腎臓病などの基礎疾患を持つ方や、免疫機能が低下している方で重症化しやすいとされています。実際に糖尿病の方は、基礎疾患がない人に比べるとRSウイルス感染による入院リスクが2.4~11.4倍も高まることが報告(Branche AR et al: Clin Infect Dis 2022; 74(6), 1004-1011)されており、軽視できないウイルスです。
RSウイルスワクチン「アレックスビー」の予防効果は、60歳以上で82.6%、基礎疾患を持つ60歳以上では94.6%の発症リスクを軽減するとされており、入院や重症化も約1/5程度に減少させることが確認されています(国際共同第Ⅲ相試験RSV OA=ADJー006試験)。高価なワクチンではありますが、60歳以上の高齢者で基礎疾患のお持ちの方にとって、接種はメリットが大きいと考えられます。
接種対象者
60歳以上のすべての高齢者
【特に、次の基礎疾患をお持ちの方に接種が推奨されています。】
- 慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺気腫、喘息
- 心不全、心筋梗塞、狭心症
- 糖尿病、慢性腎不全
- 血液疾患、悪性腫瘍(がん)、免疫能低下